2011年8月27日土曜日

【横浜 山手】 7つの洋館 5.ベーリックホール(後編)

(^x^)こんにちは。MANIERAです。

横浜市は、山手(Yamate)地区の 7つの西洋館を保存し、無料で公開しています。
2010年の5月初旬に、集中的にこれらの西洋館を見てきたので、順番に紹介しています。

今回は、ベーリックホール(Berrick hall)の後編です。


【ベーリックホールとは】
   スペイン風の大きな洋館で、英国の貿易商 B.R.ベリックの私邸として、
  
J.H.モーガンの設計で、1930年に建てられました。







01
では2階に上がってみましょう。
大理石の階段は赤いカーペットが敷いてあります。
手すりも繊細な造りです。






02
廊下の壁にはベーリックホールの歴史などのパネルが掛けられています。
2階には主な部屋が4室と浴室が3つあります。

写真の奥で男性が扉を開けて覗き込んでいる部屋はリネン室でした。







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この部屋は夫人の寝室です。とても広々としています。
部屋の壁は落ち着いた感じのピンクでした。







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この窓は クワトレ・フォイルという、四葉と四角形を組み合わせた形の窓です。
金具を見ると、四角い部分が水平に回転するように開くようです。

こんな部屋なら気持ちよく目覚めることが出来そうです。^^







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窓とは反対側にはウォークインクローゼットがありました。







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中には、引き出しの沢山付いた作り付けのタンスが設置されていました。







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棚の上には古い櫛や髪飾り、扇子などが飾ってありました。
多分、当時夫人が使っていた物だと思います。







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夫人の寝室のガラス戸を開けると隣には細長い部屋がありました。







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細長い部屋はサンポーチで、建物に向かって右端に位置しています。
この椅子に座るような方角で窓の外を見ると...







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山手80番館の遺跡が見えました。

その先は元町公園のプールがある方角です。木が生い茂って
よく見えませんでしたが、当時は海がよく見えたのかもしれません。







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夫人の寝室のもうひとつの扉を開くとベーリック氏の寝室への通路がありました。
通路の途中に浴室があります。







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夫婦の寝室間の浴室です。シンプルですが、モスグリーンで落ち着いた感じです。







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こちらは実際はベーリック氏の寝室でしたが、現在は書斎のような展示になっています。







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天井の電灯も比較的シンプルですが、控えめな装飾が施されています。
2階の照明は全てこのタイプでしたが、状態が良いので最近の物かも。







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ベーリック氏の寝室の隣は客用寝室です。現在はテーブルとソファーで
客間のような展示になっています。







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この部屋は少し緑の混じったブルーの壁で、金色の鏡の額縁と良く似合っています。







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客用寝室付属の浴室です。こちらの壁は透き通るようなブルーのタイルでとても綺麗です。







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2階のもう一方の端には、令息の寝室がありました。
この部屋もとても広いです。うらやましい。^^

窓からは前庭が見えます。
寝室にはウォークインクローゼットもありました。







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部屋の壁は、2002年に復元された磨き壁で、色を付けた石灰の壁に
漆喰を漉した物を薄く塗って、艶が出るまで磨き上げた物だそうです。
とても深みのある色になっていました。







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全体に小さい男の子の部屋のような展示になっていましたが、
実際には、令息は当時すでに青年だったそうです。







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令息寝室にも広い浴室が付いています。







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シャワーヘッドとレバーは古びていたので創建当時の物かもしれません。







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ではそろそろ次の館に行って見ましょう。







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門の横には木で出来た東屋がありました。







次回は、ブラフ18番館を訪れます。
(^x^)続く。







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2011年8月22日月曜日

【横浜 山手】 7つの洋館 5.ベーリックホール(前編)

(^x^)こんにちは。MANIERAです。

横浜市は、山手(Yamate)地区の 7つの西洋館を保存し、無料で公開しています。 2010年の5月初旬に、
集中的に、7つの西洋館を見てきたので、順番に紹介しています。

今回は、ベーリックホール(Berrick hall)の前編です。




01
ベーリックホールの入り口の門を入ろうとすると和風な照明がありました。
場所は、山手本通りの元町公園前という信号の近く、エリスマン亭の隣です。 







02
庭から見たベーリックホールです。スペイン風の大きな洋館で、
英国の貿易商 B.R.ベリックの私邸として1930年に建てられました。

戦前から残っている山手の外国人住宅では最大規模との事でとても立派な建物です。
敷地全体は600坪で、芝生の庭も広々としています。






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ベーリックホールは、石造りのような印象ですが、実際は木造建築で、
外壁はモルタルとレンガで仕上げられています。

窓の緑の枠とオレンジのスペイン瓦と壁が良い対照をなしています。
屋根のすぐ下の壁は、緑のX文字が連なったような模様が付いています。

設計は、J.H.モーガンで、山手111番館も彼の手になる個人邸です。
山手111番館:  http://blog-maniera.blogspot.com/2010/08/72-111.html






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正面の3連アーチが入り口です。

ここで靴を脱ぎ、スリッパに履き替えて中に入ってみましょう。
いままでご紹介してきた洋館と同様、こちらも入場無料です。






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玄関から中を見ると、白と黒の市松模様のタイルが目に入ります。
タイルの周りは黒大理石かな? ベージュの壁と相まってすっきりした印象です。






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玄関を入って右手の部屋は大きな居間になっています。
今まで、こんな大きなリビングルームは見たことがありません。^^;






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高い天井を支える立派な梁と細い桁とで格子状になっています。 絨毯もとても大きいですね。






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天井の照明は、古びていたので、当時の物なのでしょうか。
植物の蔓や葉や蕾などが装飾されてアールヌーボー風です。






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部屋の中央、庭に面した壁際に暖炉がありました。
外から見た時に正面に見えた煙突と繋がっています。

ブルーグレイの部分は大理石のように見えます。
ヒビも入っていて実際に使われていた物のように見えます。

マントルピースの上にはかなり古そうな アールデコ風の時計が置いてありました。






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居間の隣には、パームルーム(Palm Room)という部屋があります。
サンルームのように窓が沢山ある部屋です。
籐の椅子に座ってお茶でも飲んで寛ぎたいですね。^^






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パームルームの端に壁泉(へきせん)がありました。
当時はライオンの口から水が出ていたのでしょうね。
建物の外側、煙突の下にも同様にライオンの壁泉がありました。






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Palm Roomの正確な意味は、色々調べても分かりませんでしたが、
辞書を見ると "Palm House"がヤシ用温室の意味なので、
PalmRoomは、それより小さめの温室くらいのイメージなのかもしれません。

ちなみにホワイトハウスにもPalmRoomという小部屋があって、
写真を見ると、格子窓の明るい部屋でした。
http://www.whitehousemuseum.org/west-wing/palm-room.htm






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窓の格子は鉄製で、金具も当時の物のように見えます。

これは窓を閉めた状態ですが、Eの字の溝でサッシを挟むように
ノブを操作すれば、窓を開け放たずに 風を入れられるような工夫かもしれません。






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では、居間と反対側、玄関を入って左手に進んでみましょう。

こちらの部屋は、客間(Reception Room)だったらしいですが、
現在は、受付があって、資料や模型がおいてあります。






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客間の先には大きな食堂(Dining Room)があります。
先ほどの居間と同じくらいの広さに見えます。

この広い家に住んでいたのは、親子三人だけだったそうです。
(他に使用人は居たんでしょうけど...)






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この日はグラスが並べられていましたが、時々展示は変わるようです。






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食堂の天井のランプは、とても繊細なデザインでした。






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食堂にも暖炉がありました。こちらの煙突は側面にあるので、
建物の正面からは見えませんでした。 スタンドも綺麗な形です。






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台所は実用的な感じです。右手のシンクや設備は現在のものです。






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こちらの ぼってりとしたシンクは、当時の物のようで、陶器製に見えます。
札に「こちらのシンクは保存対象のものです」と書いてありました。
 
さらに、「上に重い硬い物は乗せない、水以外は流さない、
一度に大量の水を流さない」等の注意事項がありました。






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台所の隣の配膳室だったと思いますが、壁の上の方に
昔の陶器製の白いヒューズボックスがありました。

その下の木の箱は、何なのか定かではないですが、
もしかしたら、呼び鈴のランプかもしれません。






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台所の隣には地下へ続く階段がありました。
☆ トイレは地下にあります。






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地階は元々ボイラー室や石炭室、焚木置場があったそうです。

ガラスケースには改修工事時に採取された資材のサンプルや、
ドアノブ等の金具が展示されていました。

奥に見える円筒は、創建時からボイラー室にあったタンクの展示です。






24
では、次回は、階段を上って、2階を見てみましょう。






(^x^) ベーリックホールの後編に続く。






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