(^x^)こんにちは。MANIERAです。
横浜市は、山手(Yamate)地区の 7つの西洋館を保存し、無料で公開しています。
5月初旬に、集中的に、7つの西洋館を見てきたので、順番に紹介していきたいと思います。
第2回目は、山手111番館(Bluff No.111)です。
イギリス館を後にして、港の見える丘公園内にある、
ローズガーデンにやって来ました。
正面の白い建物が、山手111番館です。
☆ 写真の左端の木は、桜の木(ソメイヨシノ)です。
山手111番館の建物は、斜面の上に建っていて、
中央の緑色の大きな窓は、2階ではなく、1階になります。
パラソルのあるテラスの後ろにも扉が見えますが、ここは地階で、
昔はメイド室や、ボイラー室、ガレージだったそうです。
現在の地階は、えの木てい(Enokitei)というお店の
ティールームになっています。 本店は元町公園前にあります。
あ、テラスの横に猫がいますね。
携帯電話で写真を撮る人も。^^
白に黒い模様の綺麗な猫でした。
お客さんが連れて来たのかな?
黒い蝶ネクタイをして、赤いリードで繋がれていました。
気のせいか、ちょっと困ってるような表情にも見えますね。^^;
テラスの右側の坂にジグザグの遊歩道がありました。 花壇にはバラの品種の札が
立っているのですが、5月初旬時点では、まだ咲いていませんでした。
☆ 因みに、横浜市の「市の花」は、バラです。
右上の椰子の木の近くの建物は、前回の記事の イギリス館です。
ジグザグの歩道を昇ると、真ん中に噴水のある、噴水広場に出ます。
この噴水は、1887年に横浜停車場(初代の横浜駅)の広場に
設置された噴水塔を再現したものだそうです。
この広場は、周回バスの転回場所にもなっているのでバスに気をつけて下さい。
では、一旦道路に出て、正面の門から山手111番館に入りましょう。
山手111番館は、J.H.モーガン(Morgan)設計のスペイン風の洋館です。
1926年にアメリカ人の両替商 J.E.ラフィン(Laffin)氏の住宅として現在地に建てられました。
1996年に横浜市が土地を取得し、建物の寄贈を受けて、
改修後、市民利用施設として開放されています。
J.H.Morgan (1868-1937)
アメリカ・ニューヨーク生まれ。
1920年に日本フラー建築会社の設計技師長として来日し、
東京丸ビルや日本郵船ビルの設計に携わりました。
その後独立し、ビルや学校、住宅の設計を手がけました。
門の脇に、イギリス館と同様に金属製のポストがありました。
こちらは、鉄製なのか、ちょっと錆びてますね。^^;
正面のアーチの上は、藤棚になっていました。
赤い葉は多分、春に紅葉するノムラモミジだと思います。
ノムラモミジは、夏には緑になり、秋に また赤くなるそうです。
では、小さな玄関から館の中に入ってみましょう。
土足禁止なので、玄関の前で靴を脱いで、スリッパに履き替えます。
玄関を入ると、大きな吹き抜けのあるホールに出ます。
山手に現存する西洋館でも、このような様式は珍しく大変貴重だそうです。
2階の回廊は不特定多数の往来に向かない設計なので、
残念ながら、2階に上ることは出来ません。
吹き抜けの天井にシャンデリアがあります。
イギリス館の物と少し似ているように見えます。
創建時から全館スチーム暖房だったそうですが、
ホールには暖炉もありました。
壁を挟むように、この暖炉の裏にも食堂用の暖炉がありました。
煙突を1本で済ませるための工夫かな?
ホールの床の板は、中心から正方形を描くように張られていました。
ホールの隣室は大きな窓のある食堂です。
食堂の床板もホールと同様の配置ですね。
家具は、現在のもので、「横浜家具」を置いてあります。
天井の照明もヤマギワのマークが付いていたので、現在の物でしょう。
「横浜家具」
日本の木工技術を生かした横浜での西洋家具の総称です。
居留外国人が持ち込んだ西洋家具の修理から始まり、かつて元町には
西洋家具の注文、製作を行う家具店が軒を連ねたそうです。
食堂の大きな窓から外を見ると、半円形のオープンテラスと、
先程歩いてきたローズガーデンが見えます。
半円形のテラスは、創建時の図面には無かったので、
改修時に付け加えられたのかもしれません。
食堂の隣は配膳室です。作り付けの白い棚は、創建当初の物らしいです。
厨房と繋がる小さな窓から、料理が出てきたのでしょうね。
厨房の設備は新しい物になっていましたが、
こちらも、作り付けの棚は創建時の物のようです。
ハーブかな? 厨房の窓辺に植物が生けてありました。
浴室です。壁の108mmの角タイルと床の六角形のモザイクタイルの
一部は創建当初の物らしく、一部は再現された物のようです。
食堂に隣接したもう一部屋は、ギャラリーとして貸出されています。
この日は、Kamyuri Boutis & St.sicilyという展示会が行われていました。
フランス・キルトの ブティ(boutis)と、セント・シシリー刺繍が
展示されていて、結構盛況でした。
壁に、ブティの作家さんのハート型の作品が飾ってあります。
ブティ(boutis)は、普通のキルトと違って、まず2枚の布で模様を縫い、
その後、綿や綿コードを入れて立体感を出すそうです。
窓際に古いアイロンが置いてありました。
多分、炭を入れて使うタイプだと思います。
葉書の半分くらいの大きさの可愛いアイロンでした。
こちらは、刺繍の作家さんの作品だと思います。
レースで卵を包んであるのかな?
卵の下に敷いてあるレースも、とても細やかで繊細でした。
クリックすると大きくなります。
***
前回と今回で、港の見える丘公園にある2つの洋館を見てきました。
次回の洋館めぐりは、山手公園地区にある、
エリスマン邸(Ehrisman Residence)を予定しています。
(^x^)続く。
【参考情報】
山手111番館
開館時間: 9:30-17:00(7月と8月は18:00まで)
休館日: 第2水曜日(祝日は開館し翌日休み)、年末年始
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/seiyoukan/yamate111.html
山手西洋館マップ(西洋館で配っています)
http://www.yamate-seiyoukan.org/pdf/seiyoukan-map.pdf
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