2010年8月21日土曜日

【横浜 山手】 7つの洋館 1. イギリス館


(^x^)こんにちは。MANIERAです。

横浜市は、山手(Yamate)地区の 7つの西洋館を保存し、無料で公開しています。
5月初旬に、集中的に、7つの西洋館を見てきたので、順番に紹介していきたいと思います。

今回は、イギリス館(British House Yokohama)です。





01
横浜市イギリス館(横浜市指定文化財)は、英国総領事の公邸として、
1937年に現在の場所に建てられました。

横浜市が1969年に取得し、コンサートや会議に使用していましたが、
2002年からは一般公開しています。 港の見える丘公園の中にあります。






02
玄関の近くには、青銅製(?)の黒いポストがありました。
バラの花の造形部分が薄いピンクで塗られています。

イギリス館の周りには、ローズガーデンがあって、バラが沢山植えられていたのですが、
撮影時は 未だ殆ど咲いておらず、バラの見頃は5月中旬からのようでした。






03
設計は、上海にあった大英工部総署が行い、全ての材料が上海方面から輸入されたようです。

鉄筋コンクリート製の2階建てで、玄関と反対側には広い庭があります。
屋根の上に煙突がいくつも見えます。






04
壁の厚さは平均40cmもあるそうです。
立派な柱のある玄関から、中に入ってみましょう。






05
玄関の扉は2重になっていて、扉の間で、上を見上げると、
円筒ガラスを沢山嵌めこんだような、特徴的な明り取りが ありました。






06
玄関を入ると、正面にホールなど3部屋があるのですが、この日はピアノの
コンサートが行われていて、入れませんでした。

玄関から左手に進むと、この配膳室に入ります。
作り付けの棚に、ティーカップが並んでいます。







07
配膳室の入り口に、何か箱が付いています。
近づくと、ナショナル(現 Panasonic)のマークの上に"NATIONAL INDICATOR"と書いてあります。

15個のランプの上には、ホール、食堂、ベッド、トイレ等と書いてありました。
これは、各部屋から、使用人を呼ぶための 呼び鈴の表示装置でしょうか?






08
配膳室の隣に台所があります。

総領事官の家族 及び 来客への食事の調理室だったそうです。
作り付けの家具は創建当時の物らしいですが、設備機器は現在の物でした。

単なる展示室かと思いましたが、この後、
女性が食器を洗っていたので、現役で使用されているようですね。






09
1階通路から2階へ続く階段です。木の手すりの先端が、
カタツムリのように渦を巻いていますね。







10
階段の踊り場から、前庭が見えます。
この窓は、写真03で、玄関の左上にあった窓です。






11
こちらは2階の展示室で、建物の資料や模型が展示されています。
小さいピンクの椅子が可愛いです。

偶然でしょうが、椅子の色と、右の男性のズボンの色が似てますね。^^







12
展示室のシャンデリア。 少し飴色がかったガラスが、
重厚な雰囲気を醸し出します。細工も細かくて美しい。






13
この押しボタンは、配膳室の表示機(写真07)に繋がる、呼び鈴だと思います。






14
展示室の隣の休憩室です。 窓からは、玄関とは反対側の広い庭が見えます。






15
イギリス館の模型が展示されていました。

左側の屋根の低い部分は、使用人の居住部分で、出入り口や、
飲料水の設備は別になっていて、暖房設備も無かったそうです。







16
部屋の扉のハンドルが階段の手すりと同じ、渦巻きの意匠になっていました。






17
総領事官夫婦の寝室として使われた部屋だそうで、かなり広いです。
家具は、状態が良すぎるので、現在の物のような気がします。







18
寝室の天井のランプです。 建てられたのが1930年代のためか、
アールデコ風の意匠ですね。






19
寝室に小さな暖炉がありました。 これは建てられた当時のものらしいです。

写真右の方に、床の近くに格子の嵌った、小さな長方形の
穴がありましたが、空気取りかな?






20
寝室の隣にも休憩室がありました。正面の扉の先は、半円形のバルコニーがあります。
写真15の模型の右端に見えるバルコニーです。






21
休憩室の丸い窓は、あまり英国風な感じではないですが、
船の窓の意匠を取り入れたという説があるようです。

この休憩室は、当時はスリーピング ポーチと呼ばれていたそうで、
ここで、お昼寝でもしたのでしょうか。






22
階段の上の照明も1930年代風のデザインで綺麗ですね。

結局、1階の殆どの部屋と、2階の一部は貸出しで、使用中だったので、
全部は見られませんでした。 地下には、ワインセラーもあったようです。







23
建物は、シンプルで実用的なコロニアル様式らしいですが、
コロニアルらしく(?)、建物の前に大きな椰子の木が植えてありました。^^







次回は、イギリス館のすぐ近くの、山手111番館(Bluff No.111)の予定です。
(^x^)続く。





***





【参考情報】
横浜市イギリス館
開館時間: 9:30-17:00(7月と8月は18:00まで)
休館日: 第4水曜日(祝日は開館し翌日休み)、年末年始
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/seiyoukan/igirisukan.html


山手西洋館マップ(西洋館で配っています)
http://www.yamate-seiyoukan.org/pdf/seiyoukan-map.pdf






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2 件のコメント:

  1. 素敵な場所ですね~。
    ここは行ったことがありませんでした。
    使用人は暖房も使えないんですね。
    ちょっと可愛そうですが、横浜ならそんなに寒くないし、まあいいですかw

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  2. kon at 2010-08-24 20:58 >>
    少しレトロでしたが、結構モダンな感じの建物でした。
    当時なら尚更ですが、イギリスの社会階級はきっちりしていたようですね。
    でも、使用人も、火鉢ぐらいは持ち込んでいたと思いたい。^^

    返信削除